お菓子をつくる幸せ

同じキッチンに立つのならお菓子作りがいい。プロが作ったお菓子ももちろん好きだが、自分でお菓子を作ることには、それとはちがう楽しみがある。

何をやっても上手く行かない時や精神的に疲れている時こそ、やる気がでる。一番は夜中のお菓子作り。

仕事魔だった頃は特に仕事の後しか時間がない。まずはシャワーを浴びてスッキリしたところで作業開始だ。お菓子作りは途中で味見ができない。計量が命という緊張感が雑念を払ってくれるとおもっている。
オーブンに入れたら片付けをして、お茶を入れる。そしてオーブンの前に椅子を移動して座りこみ、ゆっくりお茶を飲みながら焼きがるまでを見続ける…この時間、紛れもない至福。

さすがに今は夜中の作業はしないが、オーブン前の座り込み凝視はかわらない。

昔見たメリル・ストリープがアメリカ人料理家ジュリア・チャイルドを演じた映画『ジュリー&ジュリア』で、ジュリアに心酔するジュリーがチョコレートケーキを作るシーンがあった。

「本当にな〜んにもうまく行かない日、家に帰ってチョコレートソースを作る…なんて心地いいの?!」とジュリーの台詞。

同感だ。お菓子作りはリラクゼーション。筋肉の緊張がほぐれる。

ということで、久しぶりにチーズケーキを焼いてみた。どれをとっても高カロリーの材料で、コレステロールに敏感なお年頃としてはめったに作らないが、せっかくなので美味しく頂こう。