ピクトグラム

先週から東京2020オリンピックが始まっている。この開催については色々と思うところはあるが、ほぼ無観客でもこれまでの成果を発揮しようと頑張る選手を見るにつけ、応援せずにはいられない。

さて本題のピクトグラム。簡単に言えば「絵ことば」。言語を介さずに図によって情報を伝えることができる便利なツールだ。公共の場でよく見かける非常口のサインや禁煙マーク、トイレや水飲み場の表示などは日常的に見られる。言語を介さないわけですから言語能力の有無に関わらず理解可能なユニバーサルデザインというわけだ。

今、この言葉をググると先日のオリンピック開会式でのサイレント・パフォーマンスの話題で持ちきりだ。今回のオリンピックでは50の競技種目があるそう。そのため競技を表したピクトグラムも50種類ある。

今回のオリンピックの開会式で3人のグループが無言劇で、5分間ですべてのピクトグラムを表現してみせた。もちろん早変わりを手伝う黒子ならぬ白子もいるのだが、その早業と正確な出来栄えがまさに世界中の話題となっている。サインの形を人間が模すというアイディアそのものがまず独創的ということらしい。

このピクトグラム、日本では1964年の東京オリンピックから使われだしたそうだ。外国語話者が少ないころ多くの外国人を迎える日本人にとってはとても便利なツールだっただろう。

今回のピクトグラムの無言劇をみていて古い記憶が蘇った。
昔日本で仮装のコンテストのようなTV番組があった。人がいろいろなモノや生き物に扮してみせるもの。小型の舞台装置とともにメインの役者と黒子のような人々がちょっとした動きを見せてその本当らしさを競うものだった気がする。今でもあるのかはわからないが、今回のピクトグラムの無言劇に通じるものがある気がする。